保険施術

整骨院でも、保険の制度（健康保険など）を利用した施術を受けられます。

すべての国民が加入しており、国民健康保険や協会けんぽ、船員保険など、会社の規模や業種、働き方によってさまざまな種類がありますが、一定の条件を満たしている場合、保険施術が適用となります。

どのようなときに保険が適用されるのかを詳しくみてみましょう。

保険で受けられる施術とは、どのようなものなのでしょうか。

◇保険施術

保険施術とは、国民健康保険法や健康保険法などによって、適用できる範囲があらかじめ決められている施術のことです。

保険施術を希望する場合、受付にて患者様本人の保険証の提出が必要です。

整骨院での保険施術は医療機関とは異なり、保険の取り扱いについて患者様が納得した上で書類に署名することが条件となります。

保険施術は、施術費用の一部を健康保険で負担いたしますので、患者様の窓口での支払い金額が少なくなります。
負担割合は、年齢や所得によって異なります。

保険施術が適用される症状は、次の通りです。
・骨折（応急処置のみ）
・脱臼（応急処置のみ）
・打撲
・捻挫
・肉離れ
骨折や脱臼は、応急処置のみとなります。
その後も整骨院で施術を続けたい場合は、医療機関の許可が必要となります。

施術の内容は院によって異なりますが、施術金額の最低額が定められていますので、その範囲内での施術を受けることができます。

◇自由施術

自由施術とは、各種健康保険が適用外となるものです。

施術費用はすべて患者様が負担しなければなりません。
しかし、保険施術のような制限は設けられておりませんので、患者様のご要望に合わせて柔軟に対応できます。

整骨院では、肩こりや腰痛といった慢性的な症状には保険が適用できず、自由施術の取り扱いとなります。

自賠責保険は、交通事故の被害者を救済するために設けられた制度です。

交通事故の被害者は、相手方の自賠責保険を使って、整骨院で施術を受けられる可能性があります。

自賠責保険が適用されると、支払い限度額までは自己負担金なしに施術が可能です。

自賠責保険の詳しい内容を確認しておきましょう。

バイクや自動車に乗っている方が加入している「自賠責保険」とは、どのようなものなのでしょうか。

◇自賠責保険の内容

自賠責保険の正式名称は、「自動車損害賠償責任保険」です。

原付を含む自動車やバイクを所有する方すべてに加入義務があります。

自賠責保険に加入していなければ、車検を受けられません。
また、加入せずに運転していた場合は、罰金や懲役刑が課せられることもあります。

自賠責保険は、交通事故の被害者の救済を目的として設立されました。
自動車購入時に加入することが一般的で、保険料は車種や契約期間などによってあらかじめ決められています。

もし、第三者による交通事故の被害にあった場合は、加害者の保険会社に自賠責保険の請求が可能です。
傷害による損害では最高120万円、後遺障害による損害には最高4,000万円支払われます。

◇自賠責保険の適用例

自賠責保険は、次のようなケースで適用されます。
・友達が運転する車に乗っていたら、事故に巻き込まれた
・横断歩道のない道路を渡っていたら、バイクと接触した
・運転中に後ろから追突された
・対向車線から右折してきた車とぶつかった

自賠責保険は、人身事故のみが補償の対象となっています。
車に損害が出た場合や、加害者である運転手がケガをした場合などは、補償を受けられません。

また、人身事故であっても、自賠責保険の支払い限度額を超えることがあります。
そのような場合に備えて、自賠責保険と併せて任意保険にも加入しておくことが一般的です。

仕事中・通勤中のケガを補償している制度が、労災保険です。

労働者の雇用主に加入義務があります。

労災保険は労働者の権利であり、正社員だけではなく、パートやアルバイトの方でも労災の申請が可能です。

会社が手続きをしているため、働いている方にとってはなじみの薄い制度です。

労災保険がどのような内容なのか、一度確認しておきましょう。

労災保険とは、どのような制度なのでしょうか。

◇労災保険の内容

労災保険は、業務中もしくは通勤中に生じたケガや病気、障害などを補償する制度です。

労働者を雇用する企業に加入義務があります。
労災保険を適用するためには、業務災害もしくは通勤災害のどちらかに当てはまらなければなりません。

・業務災害

業務災害とは、業務が原因となって発生したケガのことです。
業務とケガの間に、一定の因果関係があることを証明できなければなりません。

担当業務に従事しているときや休憩時間中に敷地内で休んでいるとき、出張先で仕事をしているときなどに起きたケガは、一般的に業務災害と認定されます。

・通勤災害

通勤災害とは、通勤時に起こったケガのことです。
「通勤」には、細かく要件が定められており、「就業に関し、住居と就業の場所との間を合理的な経路及び方法により往復すること」となっています。

そのため、途中にカフェに立ち寄ったり、散歩がてら遠回りして帰ったりした場合は、通勤災害とは認められません。
しかし、例外として、スーパーや医療機関などに立ち寄ることは日常生活上必要な行為として、通勤災害の適用がなされます。

◇労災保険が適用される例

労災保険は、次のようなケースに適用されます。

・足場から転落して打撲した
・仕事で重いものを抱えてぎっくり腰になった
・店内の料理場で足を滑らせて転倒した
・出勤時に事故に遭った
・仕事帰りに熱中症で倒れた

労災保険が適用できるかどうかは個別に判断されます。
業務災害の場合、仕事中に起きた災害であり、一定の因果関係があることを証明できれば、認定を受けられる可能性が高いといわれています。

保険施術は、骨折・脱臼・捻挫・打撲・挫傷(肉離れ)や、反復する挫傷、何度も繰り返す外力によって起きるスポーツ障害などの急性、亜急性の症状に適用します。

上記の症状に対して、当院では「RICE」の法則に従って施術します。

1.Rest（安静）

患部を動かさずに安静に保つ、また体重や負荷がかかる動きも避けて下さい。
関節の可動部であれば固定するのがおすすめです。
できるだけ痛みを感じない姿勢で休ませてください。

2.Ice（冷却）

患部を冷やして二次性の低酸素障害による細胞壊死と腫脹を抑えることが目的です。
ビニール袋やアイスバッグに氷を入れて、患部を冷却します。

10～20分冷却したら（患部の感覚が無くなったら）はずし、また痛みが出てきたら冷やします。
これを繰り返します（1～3日）。

3.Compression（圧迫）

患部の内出血や腫脹を防ぐことが目的です。
スポンジやテーピングパッドを腫脹が予想される部位にあて、テーピングや弾性包帯で軽く圧迫気味に固定します。
腫れを最小限に抑えると、その後の施療期間も変わってきますので非常に重要です。

4.Elevation（挙上）

腫脹の防止や軽減を図ることが目的です。
損傷部位を心臓より高く挙げるようにします。

亜急性の症状や発赤・熱感などの症状がなければ、「RICE」の段階を飛ばして温熱施療や手技、電気物療機器にて加療します。

 

当院では、患者様の身体をカウンセリングと検査で確認した上で、現在の身体の状態をわかりやすく説明します。

そして「どのような施術を行い、どのくらいのペースで通っていただくと、このように身体が改善していきます」といった施術プランを提案します。

「試合があるのでいつまでに動けるようになりたい」「仕事の都合で通院日数が限られてしまう」など何かあれば、それに合わせて施術プランを決めていきます。

まずはカウンセリングの際にお話を伺いますので、遠慮なく希望を話してください。