身体のゆがみ

姿見をみたときに、骨盤のアンバランスさや姿勢の悪さが気になったことがありませんか。

二足歩行をしている私たち人間は、重力の影響を受けているため、立っているだけでも背骨に大きな負担がかかっています。

そのため、ささいなことをきっかけとして骨格がゆがむことがあります。

どのようなことがきっかけでゆがみが生じるのか、詳しくみてみましょう。

身体のゆがみは、誰にでも起こり得ます。
「利き手」「利き足」という言葉があるように、左右どちらか一方の手足を使うことが多いためです。
そのため、完全に左右対称であるほうが珍しいといわれています。

軽いゆがみでしたら、さほど気にすることではないかもしれませんが、ひどいゆがみで身体に問題が出ている場合は対処しなければならないでしょう。

身体がゆがむ原因としては、次のようなことが考えられます。

◇不良姿勢

背中を丸めて椅子に座っていたり、横になってテレビをみていたりすると、背骨を支える筋肉に悪いくせが付き、身体がゆがみやすくなります。

◇長時間の同一姿勢

オフィスワークや手先を使う作業で長時間同じ姿勢を取り続けていると、背中の筋肉が張りやすくなります。
その状態が続くことで、猫背や反り腰といったゆがみが起こりやすくなります。

◇痛みをかばうような姿勢

腰痛や膝痛、ケガなどをかばうような姿勢を取り続けていると、使われる筋肉に偏りが生じるため、身体のゆがみにつながることがあります。

◇筋力の低下

筋力が低下していると、背筋を伸ばすだけでも疲れを感じやすくなります。
自然と楽な姿勢を取ろうとしてしまうため、前かがみになり、身体がゆがんでいくことが考えられます。

◇筋肉の柔軟性の低下

筋肉が硬くなっていると関節の可動域が狭まり、動きが制限されます。
その状態で身体に負荷をかけ続けていると、ゆがみが生じやすくなります。

人間の身体は、骨格と筋肉の働きによって重心が安定しています。
骨格の軸となっているのは背骨です。
横からみると緩やかなS字カーブを描いており、骨盤がその土台となって上半身の重みを支えています。

身体のゆがみには、次のような種類があります。

◇ストレートネック

首の骨が前方に傾くゆがみです。

◇猫背

肩が猫のように丸まっているゆがみです。

◇反り腰

腰の反りが強いゆがみです。

◇骨盤のゆがみ

骨盤が前後左右に傾いているゆがみです。

身体がゆがむことで、次のような症状が現れる可能性があります。

◇顔のゆがみ・シワ

身体がゆがんでいると顎が前に突き出たような姿勢になります。
その状態でものを噛もうとすると、顎関節や顎まわりの筋肉に負担がかかり、顔がゆがんだような印象になることがあります。

◇頭痛

身体にゆがみがあると、筋肉が無理に引き伸ばされてしまうことがあります。
それによって顔や首、肩の筋肉が張ってしまい、頭部への血行が悪くなり、緊張型頭痛をもたらすこともあります。

◇神経痛

ゆがんだ骨格や張った筋肉が周囲の神経を刺激することがあります。
場合によっては、ピリピリとした神経痛をともなうこともあります。

◇関節の痛み

身体がゆがむことで重心も傾き、左右どちらかの関節にのみ負担が集中することがあります。
そのことに気づかずに運動を続けていると、膝関節や股関節などに痛みが出てくる場合があります。

◇肩こり

身体のゆがみによって首や肩の筋肉が引っ張られると、筋肉疲労が生じ、肩こりを感じるようになります。

◇腰痛

身体のゆがみによって、上半身を支える腰にも負担がかかることが考えられます。
その状態が続くことで腰の組織がダメージを受け、腰に痛みを感じる場合があります。

身体のゆがみは、主に後天的な要因によって生じていることが考えられます。

足を組む、頬杖をつくといった日常生活の何気ないくせが原因となっていることもありますので、まずは悪いくせがないか生活習慣を振り返ってみましょう。

心当たりがあった場合は、まずはそのくせを改善することから始めましょう。

こちらでは、日常生活でおこなえる身体のゆがみの対処法・予防法についてご紹介します。

身体のゆがみには、次のように対処しましょう。

◇正しい姿勢

身体のゆがみは、悪い姿勢によってさらに悪化していくといえます。
正しい姿勢を心がけましょう。

・スマホを使うとき

ベッドで横になってスマホをみたり、うつむくような姿勢でスマホを操作したりしていると、背骨がゆがみやすくなります。

スマホを使用するときは椅子に座り、軽く胸を張る姿勢を取ります。
胸の位置までスマホを上げ、両脇をしっかりと締めましょう。
最初はつらく感じられますが、次第と慣れていきます。

・パソコンを使うとき

パソコンを使うときも姿勢に気をつけましょう。
椅子に座り、足裏全体を地面に付けます。
モニターとの距離は40cm以上離し、高さは目線と同じ位置くらいが適切です。
モニター台などを使って調整しましょう。

◇筋力をつける

正しい姿勢がわかっていても、体幹が衰えているとその姿勢を維持することは困難です。
筋力に自信がない方は、まずは体幹から鍛えていきましょう。
プランクやヒップリストといったトレーニング方法があります。

◇適度な運動をする

身体は動かさなければ、徐々に柔軟性が低下していきます。
柔軟性が低下すると、ゆがみも改善しにくくなります。

そうならないためにも、適度な運動を習慣づけましょう。
特にデスクワークが多い方は、椅子に座りっぱなしになっているため、身体を動かす機会が減っています。
なかなか時間が取れない方は、階段を使う、一駅歩くなど、通勤時に工夫して運動するようにしましょう。

身体のゆがみを防ぐために、日常生活で次のことを心がけましょう。

◇姿勢のくせを改善する

身体のゆがみは、姿勢のくせが影響を与えていることもあります。
足を組んだり、頬杖をついたりすることがくせになっていませんか。
もし、心当たりがある方は、そのような悪いくせを改善するようにしましょう。

足を組んでしまう理由としては、座り方が間違っている可能性があります。
椅子に深く座り、骨盤を立てることを意識しましょう。
慣れるまではトレーニングが必要です。

足を組んでいることに気づいたら、一旦立ち上がって休憩し、気持ちをリセットして正しい姿勢を取りましょう。

◇適度に休憩をとる

正しい姿勢を意識していても、長時間保ち続けることは困難です。
肩や腰の筋肉が徐々に硬くなり、身体のゆがみが起こりやすくなる可能性もあります。

デスクワークが中心の方や長時間の運転をする方は、1時間に1回程度の休憩をとりましょう。
席から離れ、背伸びや屈伸などストレッチをすることも効果的です。
適度に休憩を挟み、背骨や骨盤への負担を軽減しましょう。

◇ストレッチ

ストレッチをすることで身体の柔軟性が高まり、身体がゆがみにくくなります。
ストレッチは、筋肉がほぐれやすくなっているお風呂上がりにおこなうことがおすすめです。

ゆっくりと深呼吸しながら、全身の筋肉をじっくりと丁寧に伸ばしていきましょう。
毎日の習慣にすることで、より高い効果が期待されます。

仕事や家事、スポーツなどで長時間の同じ姿勢や繰り返し同じ動作をしていたり、ケガなどの痛みをかばうことによって、筋肉が一方向へ縮んだり引っ張ったりして硬くなることで身体のバランスが崩れ、ゆがみが作られてしまいます。

それ以外にも、運動不足による筋力低下や生活環境（デスクのパソコンやテレビの位置、家事動線、就寝時の寝る位置、噛み癖など）も関わってきます。

身体のゆがみによって、首・肩コリや腰痛を引き起こしてしまうことや、神経痛（手・足のしびれ）、関節の痛み・変形（主に股関節・膝関節）をともなってしまうことがあります。
またスポーツにおいては、同じ箇所を何回もケガしてしまうといった、ケガのリスクが上がってしまうことも考えられます。

さらに身体のゆがみから、顔や頭のゆがみを作ってしまうこともあります。
それにより、頭痛や顎が痛くなってしまうなど、どこか一箇所がゆがむと全身へ波及していき、さまざまな症状を引き起こしてしまいます。

当院では、原因として考えられる筋肉に対しマッサージで緩めて、ゆがみの調整を図っていきます。
ほかにも、骨盤矯正や全身調整、頭蓋骨矯正といったメニューを用意しています。

また、筋肉以外にも骨盤や全身の関節に対してもアプローチをおこない、身体全体のバランスを整えていきます。